こんにちは。トラストホームです。
17日夜から18日にかけて雪がたくさん積もるというニュースもありましたが、今年はラニーニャ現象の影響で昨年と同等かそれ以上の寒さになるそうです。また、「エルニーニョ現象」は温暖化の話題でよく耳にすると思いますが、今回は「ラニーニャ現象」とも合わせて記事を書いていきたいと思います。
目次
気象庁が今月10日に発表した最新の速報によると、
指定海域(ペルー沖・太平洋東部の赤道付近)の海洋表層の水温は11月、基準値に比べて0.9度低くなり、ラニーニャ現象が続いていると発表がありました。
下記は指定海域の海洋表層の水温の基準値との差について
・5か月移動平均値が +0.5度 以上を赤(エルニーニョ現象発生)
・−0.4度~+0.4度を黄(平常)
・−0.5度以下を青(ラニーニャ現象発生)
の帯で示し、各カテゴリに入る確率(%)を示しています。
青の帯がラニーニャ現象の発生確率で、
翌年2月にかけ100%の確率でラニーニャ現象が発生すると予想されています。
■資料 気象庁URL https://www.jma.go.jp/jma/press/2112/10a/c_kanshi_print.pdf
・5か月移動平均値が+0.5度以上で6か月以上持続した場合、エルニーニョ現象発生
・5か月移動平均値が−0.5度以下で6か月以上持続した場合、ラニーニャ現象発生
ラニーニャ現象とは、指定海域(ペルー沖・太平洋東部の赤道付近)で海洋表層の水温が平年より低くなることをいいます。
一般的にはその状態が1年ほど続き、
ほんの数度の違いですが、それが何千キロという広範囲で水温の変化が起こることにより、世界中に異常気象をもたらしていると考えられています。
ラニーニャ現象は、1949年以降16回発生しており、一般的に5~6年おきに起こるとされています。
しかし最近では、去年(2020年)夏から今年(2021年)春と、2017年秋から翌年春と、間隔を空けずに発生しています。
この原因については色々なところで研究されていますが、現在もわからない部分が多いようです。
「ラニーニャ」という名前はスペイン語で「女の子」という意味です。名前がつけられたのは1985年のことで、少なくとも19世紀には知られていた「エルニーニョ」より歴史は浅いとされています。
というのも、当初ラニーニャ現象による影響は異常気象として考えられていませんでした。現在ではラニーニャ現象による影響も異常気象とみなされ、両方の現象に対して研究が行われています。
「エルニーニョ」はスペイン語で「子どものイエス」という意味で、
クリスマスの時期にペルー沖に発生する暖水のことでした。
実は、「エルニーニョ」が太平洋の現象をさす言葉になったのは最近のこと。
長い間、ペルー近海のみでの現象を指す言葉として使われており、「エルニーニョ」はペルーで大雨を降らせることで知られていました。
「エルニーニョ」と「ラニーニャ」は真逆の現象なので、気象の影響も真逆であることが多いです。
例えばエルニーニョ現象が起こると日本は暖冬に、
ラニーニャ現象が起こると厳しい冬になる傾向があります。
今はラニーニャ現象が起こっているため、
冬の防寒対策や災害の備えについてニュースやSNSで注意喚起がなされていますよね。
ラニーニャ現象が起こると、夏は暑く、冬は寒くなります。
夏は南西諸島以外で気温が高めになり、
秋は西日本で気温が高めになります。冬は気温が低めになります。
春の降水量は少ない傾向、沖縄の夏の降水量は多い傾向(日照時間は大きな変化なし)で、冬は北日本太平洋側でよく晴れる傾向となります。
エルニーニョ現象とは、指定海域(ペルー沖・太平洋東部の赤道付近)の海洋表層の水温が平年より高くなることをいいます。
その状態は半年から1年ほど続きます。
エルニーニョ現象が冬季に起こると暖冬傾向になり、
夏季に起こると冷夏の傾向になります。(もっと言えば、春と冬は気温が高く、夏と秋は気温が低くなります。)
降水量や日照時間の全国規模での影響はあまりありませんが、
局地的に春から夏にかけて南西諸島を除く西日本の日本海側では降水量が多くなり、
日照時間も西日本で少なくなりやすい傾向にあります。
エルニーニョ現象発生後のインド洋の海水温上昇が、
台風の発生頻度に関係している、という研究結果が2018年に筑波大学から発表されています。
実際、2014年に発生したエルニーニョは2016年にやっと終息し、
2016年の夏の前半は台風の発生はなかったものの、夏後半~12月に北海道に3回も上陸し、観測史上初を記録しました。
日本全体の上陸数も6回と史上2番目に多かったようです。
この北海道上陸や接近に伴う記録的な大雨によって、
国内のじゃがいもの生産8割以上を担っている北海道に壊滅的な被害がありました。このときポテトチップスが市場から消えたことは、まだ記憶に新しいのではないでしょうか。
ペルーの位置は、南米の赤道付近の低緯度に位置しています。
そして赤道付近では一年中東風が吹いており、
これは貿易風が関係していて、岸から沖に向かう風があるとその力に影響されて沖に向かう海流ができます。
そうすると岸辺付近の海洋表層から水がなくなるため、
深海から冷たい水が沸き上がります(湧昇流)。
ペルー沖はこの冷たい水が沸き上がってくるため、赤道面にあるにかかわらず、水温が低くなっています。
通常、太平洋の海水というのは、東側は海水温が低くなっており、
西側は海水温が高くなっています。
これは貿易風が東から西に吹いているためです。
それに伴い、海洋表層にある、暖かい海水が流されることによって、太平洋の東側は水温が低く、西側は水温が高めになります。
何らかの原因で、貿易風が強くなると東側の暖かい海水が西側に流れていき、
海底からの冷たい海水が海洋表層に現れるので(湧昇流が強くなって)太平洋東側の海水温が下がり、ラニーニャ現象が起こります。
何らかの原因で、貿易風が弱まってしまうと東側の暖かい海水が西側にあまり流れなく(湧昇流が弱く)なってしまうため、太平洋東側の海水温が上がり、エルニーニョ現象が起こります。
ラニーニャ現象の場合、シベリア高気圧が強力になるので北の寒い地域から風が沢山やってきて、日本の冬は寒くなりやすくなります。
ラニーニャ現象が起こると、暖かい海水はフィリピンの方に行き、どんどん吹き寄せられます。
そして海洋表層の空気が暖められて上昇し、偏西風という西風が吹いていてその場所に暖められた空気が降りてくるので偏西風が凹んでしまいます。
この凹みにシベリアからの寒気が流れ込みやすく、長く滞在し寒さが長く続く、というわけです。
凹み具合は貿易風の強さ具合で微妙に変わります。
蛇行するような形になるので、全国的に寒くなる場合もあれば西日本だけ寒い、ということも。
ラニーニャ現象が起こると、インドネシアによりたくさんの雨雲ができます。
エルニーニョ現象が起こると、南米に雨雲ができます。
雨が降るということは、そこに低気圧がある、ということ。その低気圧が右往左往することで世界中に異常気象をもたらします。
今回は地理の勉強のような回になってしまいましたが、いかがだったでしょうか。
気象予報では、来年1月後半は大雪に注意との注意喚起がなされていますので、
今後も最新の週間予報などに十分注意して、雪に対する早めの対応や備えが大切ですね。
そのほか、こちらの記事もぜひご参考にしてください。
■地震への備えできていますか?
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■【金沢の冬】車に積んでおくと良いものとは?
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■【北陸で雪が降りました!】雪道で転ばない、事故を起こさないための歩き方・運転講
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■【車に鉄粉】雪が降ると車に鉄粉が付く?!
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ここまで読んでいただきありがとうございます。
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